フィンランドのトゥルク大学病院の方針
出生前
- 小児科/新生児科医による出生前相談
- 家族の疑問に沿って
- CLIP面接の要素を思い出しながら
- 両親の存在や参加が赤ちゃんの治療の不可欠であることを伝える
- 両親がケアや意思決定に参加する可能性があることを伝える
- 医師の回診が情報共有という点でとても大切で、可能な時はいつでも参加してほしいことを伝える
- 母乳の大切さを伝える
- NICUの事前の見学
出生後
- 分娩室からNICUに赤ちゃんを運んでくる際に、父も一緒に来てもらう
- 小児科医は、新生児の状態が安定したらできるだけすぐに、写真を持って母へ会いに行く
- 遅くとも分娩後2時間以内に
日々の回診
- 両親に最初に、赤ちゃんの様子を語ってもらう。詳細な報告や児について気になることをよく聞く
- 児の様子をもとに個別に問題を解決する
- できるだけ早くカンガルーケアできるよう、両親を促す。同時に、カンガルーケアについての希望も聞く
- 家族が希望する場合には、医療処置への家族の参加を個別に決定する。例えば酸素投与量の調整、アラームに関する知識、気道吸引など。医師、担当看護師、家族の間で、書面による同意を交わしておく
- 医療処置の際に家族が同席することを許可する。例えば手で包み込んで児の疼痛緩和に協力できる
毎週の面談
- 両親の質問内容に基づいて
- CLIP面接の要素を思い出しながら
在宅移行前に
- 長期入院児や早産児の場合、在宅移行の約5-7日前に医療サマリーを家族に渡して目を通してもらう
- 入院の最後の1週間の間に最後の面談を行い、そこで医療サマリーに一緒に目を通す
両親の意向を踏まえた在宅移行
- 在宅移行のために両親に何が必要でどの順番で進めていくかを、両親と一緒に考える
-
- 教えてもらうべき事項 (自宅での内服、栄養方法)
- 外来のフォローアップ受診
- 在宅移行前に外来の保健師がNICUの家族を訪問
- 在宅移行前に病棟内で児と一緒に1-2晩過ごす
- 外出や外泊を行う
- 場合によっては多職種カンファランス